完全勝利! 偽装破産のガソリンスタンドを奪還、労働者の手で企業再生へ

ついにやりました!
これから労働者協同組合方式で企業再生に挑戦します。

“偽装破産”によるガソリンスタンド全員解雇から120日⇒「5・31勝利報告&労働者協同組合オキュパイ(仮称)結成集会」へ

職場占拠・自主営業の柴田商店闘争団⇒解雇撤回・職場奪還の完全勝利!

        東京管理職ユニオン 執行委員長 設楽清嗣
                  西白労働組合支部 一同 

 この度、多大な支援をいただいていた柴田商店闘争団の職場占拠・自主営業闘争が完全勝利しました。これを受け私たちは、従業員と地域サポーターとで協同組合方式で職場再建することを決意しました。

 株式会社柴田商店は、調布市府中市にガソリンスタンドを運営する企業で、従業員は約20名でした。同社では、長年残業代等が未払いであったことから、従業員が労働組合を結成しました。しかし会社側は、名ばかり管理職に過ぎなかった店長・工場長らを「管理監督者」として支払い拒否し、組合員は東京管理職ユニオンに加入し、団体交渉を申し入れました。すると会社は、本業が黒字であったにもかかわらず、1月29日に破産申立を行い、翌日、従業員全員を紙切れ1枚で解雇しました。
 これに対して私たちは、生存権団結権を根拠に、実力で職場占拠し、自主営業を続けてきました。組合員が整備士資格をもち、地域顧客や取引先から長年信頼されてきた土壌があり、破産後も客足が絶えることはありませんでした。また、2万枚を超す地域ビラを配布し、署名運動、東京都労働委員会と東京高裁への申し立て、破産管財人との話し合いを粘り強く重ねてきました。
 そして私たちは、労働運動に理解あるスポンサーを確保し、破産管財人と合意し、入札に挑戦しました。
 その結果、私たちの意向を受けたスポンサーが、ガソリンスタンドの土地・建物を確保する売買契約を5月15日に締結しました。さらに5月16日に東京都労働委員会において組合員の解雇撤回と労働債権確保を柱とする全面勝利の協定を締結し、ついに職場再建にたどり着くこととなりました。

↓以上の経過を踏まえ、以下のお願いと呼びかけをいたします↓

1、労働者・市民による職場再建のため必要資金の出資・カンパをお願いします
 
 私たちは、職場再建のために「労働者協同組合オキュパイ」(仮称/法人格は合同会社を予定)を設立します。この事業運営のためには相当な資金が必要となります。緊急に必要なのがガソリン供給の前払金約2000万円です。この他にもスポンサーへ毎月の賃料、運転資金、補修費用等が必要となります。組合員みずから出資しますが、みなさまに出資・カンパをお願いいたします。

2、労働者・市民による企業再生や新たなコミュニティ事業創出を支えるファンド確立をめざします 
 私たちは、この闘いを一つのガソリンスタンド再建にとどめず、広がる倒産や不当解雇への対抗戦略、コミュニティに必要な事業を労働者・市民が創出する手段として、社会的意義を有するものと考えます。そのため私たちは、この事業を必ず成功させ、新たな企業再生・創業を支えるファンドの確立につなげてゆきたいと考えます。

3、労働者の多数が労働組合に結集し、事業存続を望んだ場合、企業再生の方法として、労働者に経営権を与える法制度を求め、運動を広げます 
 今回の“偽装破産”について、私たちは東京高裁に不当な破産として即時抗告を申立てましたが、却下されました。現在の法では、経営者が誤った経営をおこなっても、労働者に経営権はありません。しかし世界では企業再生の選択肢の一つとして労働者に経営権を与える法整備がなされています。アルゼンチンでは労働運動によって昨年1年だけで実に6000社の企業再生を果たしています。
 私たちは、広範な労働運動、研究者、弁護士と連帯し、日本における労働運動が主体となる企業再生の法制化をめざします。
 
5・31勝利報告&労働者協同組合オキュパイ結成集会  
■日時/2013年5月31日(金)18:00〜19:15=集会(開場17:45、海外の労働運動による企業再生ドキュメンタリーを上映予定)、19:30〜21:00=レセプション
■会場/集会=調布市文化会館「たづくり」8F「映像シアター」、レセプション=同会館・12F「展望レストラン・たづくり」
■集会資料代/1000円、レセプション参加費/2000円

※問合せ先 渋谷区代々木4−29−4 西新宿ミノシマビル2F ユニオン運動センター内 東京管理職ユニオン 書記長 鈴木剛 TEL:03−5371−5170 FAX:03-5371-5172 メール:sodan@mu-tokyo.ne.jp